茅ヶ崎市のやまもと内科クリニック
糖尿病専門医、総合内科専門医の院長が診察しております
詳細は、糖尿病細小血管合併症をご覧下さい。
糖尿病の細い血管の合併症には
の3つがあります。
それぞれの合併症を調べる検査について、見てみましょう(細い血管の合併症がどのようなものかについては、細い血管の合併症をご覧ください)。
目の奥の網膜(眼底)を調べる検査です。糖尿病性網膜症がおこると、網膜の血管に小さなこぶができたり、出血が起こったりします。また、白い斑点が見られることもあります。
このような網膜の変化を、眼底カメラや眼底鏡で調べる検査が眼底検査です。
糖尿病性網膜症が起こっても初期の段階では、ほとんど症状がありません。眼底に出血が起こると、出血の具合によっては、突然視力が低下することがあります。
従って、定期的に眼底検査を受ける必要があります。
眼底検査を受ける時期、頻度 | |
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糖尿病と診断されたとき | 糖尿病と診断されたときに眼底検査が必要。 その後、3ヵ月後、6ヵ月後に眼底検査が必要になります。。 血糖値が高い場合は、もう少し頻繁に眼底検査が必要になります。 |
糖尿病性網膜症がない場合 | 半年から1年に1回の眼底検査が必要。 血糖値が高い場合は、もう少し頻繁に眼底検査が必要になります。 |
初期の糖尿病性網膜症の場合 | 3〜6ヶ月に1回の眼底検査が必要になります。 |
糖尿病性網膜症が進んでいる場合 | 1〜2ヶ月に1回の眼底検査が必要になります。 |
糖尿病性腎症が起こると、尿の中に、蛋白が出るようになります。
尿検査を行い、尿蛋白を調べると、糖尿病性腎症の有無がわかります。
さらに、尿検査で、尿中アルブミン排泄量を調べると、初期の段階の糖尿病性腎症を診断できます。
正常 | 微量アルブミン尿 | 顕性アルブミン尿 | |
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尿中アルブミン排泄量 | 30未満 | 30~299 | 300以上 |
尿中アルブミン排泄量を測定し、3回中2回以上微量アルブミン尿が確認されれば、早期腎症(初期の段階の糖尿病性腎症)と診断されます。
糖尿病性腎症を早期に発見するためには、通常の尿検査だけではなく、尿中アルブミン排泄量を調べることが大切です。
また、糖尿病では、膀胱炎などの尿路感染症が起こることが多いです。尿路感染症により、糖尿病性腎症がすすんだり、血糖コントロールが悪化したりします。尿路感染症も尿検査で診断できます。
従って、受診時には尿検査を受けることが望ましいです。
糖尿病性腎症で、腎臓の機能が悪くなると、血液の中のクレアチニン(Cr)という物質が高くなります。血液検査でクレアチンを調べることで、腎臓の機能がわかります。
糖尿病性腎症では、血液中のクレアチニンが上昇する前に、尿中に蛋白が出ます。糖尿病性腎症を初期のうちに見つけるためには、血液検査よりも、尿検査、特に、尿中アルブミン排泄量を検査しておくことが大切です。
足のしびれ・異常感覚・痛み、胃のもたれ、がんこな便秘、下痢、尿の出が悪い、ED(勃起障害)、立ちくらみなどの症状があれば、糖尿病性神経障害の可能性はありますが、これらの症状は、糖尿病性神経障害以外の病気でも起こることがよくあります。
糖尿病性神経障害が起こると、アキレス腱反射がなくなります。
物が振動しているのを感じることができるかどうかの検査です。糖尿病性神経障害では、物の振動を感じにくくなります。
心電図を使って、自律神経の働きを調べる検査です。
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