茅ヶ崎市のやまもと内科クリニック
糖尿病専門医、総合内科専門医の院長が診察しております
2型糖尿病の治療は次の3つを組み合わせて行います。
食事療法の基本は
です。
食事療法は、2型糖尿病の治療の基本です。お薬を飲んだり、インスリンを注射すれば、食事療法はしなくても良いというものではありません。
食事療法をせずに、薬だけに頼っていると、体重が増えてしまうことがあります。体重が増えると、お薬の効きが悪くなります。薬の効きが悪くなると、血糖値が上がります。血糖値が上がるので、また薬を増やして・・・
というように、悪循環になってしまいます。
この悪循環を避けるには、食事を摂り過ぎないことが大切です。
適切なカロリーであれば、お薬を使っても、どんどん太っていくということはありません。
当院では、ご希望に応じて、管理栄養士による栄養相談を行っております。
運動療法は、さまざまな効果があります。
運動をすると、たとえ体重が減らなくても、インスリンの効き目はよくなり、血糖値が下がり、高脂血症もよくなります。むしろ、体重が減る前に血糖値が下がることが多いです。
食事療法だけで、体重を減らすと、体脂肪とともに筋肉も落ちてしまいます。しかし、食事慮法と運動療法を一緒に行うことにより、筋肉が落ちていくのをある程度抑えることができます。
運動療法には、このようにいろいろな効果があり、いいことばかりです。
しかし、糖尿病の合併症や、糖尿病以外の心臓や肺などの病気の具合によっては、運動療法がおすすめできないこともあります。血液検査のほか、心電図、胸部レントゲン、尿検査、眼底検査などを受けて、運動療法が問題となる病気がないかチェックしておく必要があります。
薬物療法を行うときも、食事療法、運動療法が基本です。特に食事療法がうまくいかないまま、薬物療法を行うと、どんどん太っていくことがあります。
しかし、食事療法、運動療法ができていないからといって、いつまでも、悪い血糖値のままでは合併症が進んでしまいます。 このバランスをうまくとって、治療をしていくことが大切です。
糖尿病の薬の中には体重が増えやすいお薬、体重が増えにくいお薬があります。さらに、体重が減りやすいお薬もあります。
例えば、ビグアナイド薬は体重が増えにくい薬です。SGLT-2阻害薬やGLP-1作動薬は体重が減りやすいお薬です。その他、食事の吸収をゆっくりするお薬、インスリンの出を良くするお薬、インスリンの効き目を良くする薬など、糖尿病の治療薬には様々なお薬があります。
糖尿病の飲み薬(経口血糖降下薬)、糖尿病の注射薬(インスリン、GLP-1受容体作動薬)でそれぞれのお薬についてご説明します。
一人一人に合ったお薬を使用して治療することが大切です。
同じ2型糖尿病でも、幅が広く、病態は一人一人、大きく異なります。
2型糖尿病の方は、「インスリンの出が悪い」要素と「インスリンの効きが悪い」要素の両方を持っています。どちらの要素が強いかは、人によって異なります。
同じ2型糖尿病でも、
など、一人一人異なります。
インスリンの出が悪い人は、薬物療法が必要になることが多いです。もちろん、食事療法、運動療法も必要です。
インスリンの出は良くても、インスリンの効きが悪い人は、食事療法、運動療法が効果的ですが、 食事療法、運動療法で良い血糖コントロールが達成できなければ、薬物療法が必要です。
2型糖尿病でお薬を使うにしても、良く効く薬は、一人一人異なります。
薬を使う場合も、一人一人に合ったお薬を使うことが大切です。
糖尿病の治療に精通している医師のもとで治療を受けることをおすすめします。
1型糖尿病は、インスリンの分泌が著しく低下しているため、インスリン治療が必要になります。
食事療法については、少なくとも、太らないようなカロリー摂取にする必要があります。
運動療法については、血糖コントロールのために必ずしも有効との証拠はありません。しかし、運動療法には、体力の保持、増進に役立ったり、高血圧や高脂血症を良くしたり、狭心症、心筋梗塞、大腸癌など一部の癌の予防効果があります。
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