茅ヶ崎市のやまもと内科クリニック
糖尿病専門医、総合内科専門医の院長が診察しております
境界型は、「糖尿病の気がある」、「糖尿病予備軍」、「ちょっと血糖値が高い」などと言われることがあります。
境界型は、糖尿病の細い血管の合併症を起こすことはほとんどありません。
しかし、境界型は放っておいてはいけません。
境界型には
という、大きな問題があります。
境界型は、糖尿病の細い血管の合併症は起こりにくくても、動脈硬化症(太い血管の合併症)が起こりやすいのです。
動脈硬化(太い血管の合併症)には狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などがあります。
境界型の人の4-6%は、毎年、糖尿病へ悪化します。
糖尿病になるのを防ぐには
が大切です。
適度な運動と、減量で糖尿病に移行するのをある程度、防げることがわかっています。
減量は、いわゆる標準体重まで減らさなくても、 今の体重の5-10%減らすだけでも、効果があると考えられています。
例えば、身長160cm、体重80kgの人であれば、4−8kg減量することで、効果が期待できます。
境界型の方は、糖尿病に移行していないか調べるために、定期的にブドウ糖負荷試験を受けることをおすすめします。
同じ「境界型」でも
があります。
糖尿病に悪化しやすいという点では、「空腹時の血糖値が高い境界型」も「ブドウ糖負荷試験2時間後の血糖値が高い境界型」もどちらも同じです。
2時間後血糖値が高い境界型では、さらに動脈硬化も進みやすくなります。
動脈硬化とは血管が狭くなったり、つまったりして、血液がスムーズに流れなくなる病気です。
さらに、
などが重なると、動脈硬化が起こりやすくなります。
境界型の人は、
をおすすめします。
動脈硬化を起こしているかどうかは、下記の検査でわかります。
血圧脈波検査(CAVI;Cardio Ankel Vascular Index) | 全身の血管の動脈硬化がわかります |
---|---|
足関節動脈・上腕動脈血圧比 | 足の血管の動脈硬化がわかります |
頚動脈エコー | 頚動脈(首の血管)の動脈硬化がわかります |
心電図 | 狭心症、心筋梗塞がわかります |
糖尿病解説の目次