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細い血管の合併症(糖尿病細小血管合併症)

糖尿病の細い血管の合併症には

  • 糖尿病性網膜症
  • 糖尿病性腎症
  • 糖尿病性神経障害

の3つがあります。

糖尿病の3大合併症、糖尿病細小血管合併症と呼ばれています。

糖尿病性網膜症

目の奥の網膜の障害です。

成人になってからの失明の原因の第一位が糖尿病性網膜症です。

毎年、約3000人の方が、失明しています。

網膜症を防ぐためには血糖値をコントロールしておくことが最も大切です。

視力の障害を防ぐためには、血糖コントロールとともに、網膜症の早期発見、早期治療が重要です。

網膜症が進んでも、最初のうちはなかなか症状が出ないため、定期的な眼底検査が必要です。

網膜症がなくても、半年〜1年に1回は眼底検査を受けましょう。血糖値が悪い時期は、もう少し、頻繁に眼底検査を受けましょう。

網膜症を認める場合は、進み具合により、1〜2ヶ月に1回、3〜6ヶ月に1回など眼底検査が必要になります。

糖尿病性腎症

腎臓は体の老廃物を、尿として出す臓器です。高い血糖値が続くと、腎臓がやられてしまい、老廃物を体の外に出すことができなくなります。

糖尿病性腎症も最初は症状がほとんどありません。しかし、尿を調べると、尿中に蛋白質が漏れてくるようになります。

早期発見するためには、尿検査を定期的に受けることが重要です。

尿中微量アルブミンを調べることにより、糖尿病性腎症を早期に見つけることができます。

糖尿病性腎症が起こるのを防いだり、進行するのを防ぐためには、血糖値をコントロールすることが重要です。血圧のコントロールも同じくらい大切です。

糖尿病性腎症が進んで、腎臓の機能が落ちると、人工透析が必要になる場合もあります。

毎年、約11,000人の方が新たに人工透析を始めています。

糖尿病性神経障害

糖尿病による神経の障害です。

神経には

  • 感覚神経
  • 自律神経
  • 運動神経

があります。

感覚神経の障害

感覚神経の障害により、足のしびれ、異常感覚、痛みなどがおこります。最初は、足の先、裏側からおこり、徐々に足の上のほうに症状が出てきます。 眠れないほどの強い痛みが起こることもありますが、逆に感覚がなくなってしまうこともあります。

感覚がなくなっていると、足に傷ができていても気がつかずに、傷がひどくなり、潰瘍や壊疽(えそ)まで進んでしまうこともあります。潰瘍や壊疽を防ぐためには、足をよく見て、清潔に保つことが大切です。

自律神経の障害

胃のもたれ、がんこな便秘、下痢、尿の出が悪い、ED(勃起障害)、立ちくらみなどがおこります。

運動神経の障害

顔面神経麻痺や目の動きを司っている動眼神経、滑車神経、外転神経の麻痺が起こります。

糖尿病性神経障害を防ぐためには、血糖値を良くしておくことが最も大切です。

足のしびれ、異常感覚、痛みが起こった場合には、症状を改善するお薬を使います。

糖尿病の細い血管の合併症を防ぐには

糖尿病の細い血管の合併症(3大合併症)を防ぐには、血糖値を良好にコントロールしておくことが最も大切です。ヘモグロビンA1cを6.5%未満に維持しておくと、3大合併症は、かなり防ぐことができます。糖尿病性腎症を防ぐためには、良い血圧を保つ必要があります。

合併症は起こっても、初期のうちは、あまり症状がありません。また、初期のうちであれば、合併症が起こっても、血糖値や血圧を良くすれば、治ることが多いです。

合併症をひどくしないためには、合併症を早期に発見することも大切です。

次に、細い血管の合併症を早期に発見する検査について、見てみましょう。


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