「最近、血圧が高くなってきた」
「朝の血圧が高い」
「薬を飲んでいるのに血圧が下がらない」
もしかすると、その原因は睡眠時無呼吸症候群(SAS)かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、単なるいびきの問題ではなく、高血圧や心臓病・脳卒中のリスクを高める深刻な病気です。
放置すると重大な健康被害を引き起こす可能性があります。
しかし、適切な治療を受ければ、睡眠の質が向上し、日中の疲労感が軽減されるだけでなく、血圧のコントロールも改善されます。
健康で快適な生活を取り戻すために、早めの対策をおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気です。
呼吸が止まると酸素不足になり、脳が危険を察知して目覚めさせ、呼吸を再開させます。
この状態が繰り返されることで、深い眠りが妨げられ、睡眠の質が低下します。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な症状には、いびき、日中の強い眠気、朝の頭痛、熟睡感がない、夜間の排尿回数が増えるなどがあります。
適切な治療を受けないと、高血圧や心臓病・脳卒中のリスクが高まるため、注意が必要です。
なぜ睡眠時無呼吸症候群が高血圧を引き起こすのか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方は睡眠中に何度も無呼吸状態になり、そのたびに血液中の酸素濃度が低下します。
体はこれを危機的な状態と判断し、交感神経を活性化させて血圧を上げようとします。
また、無呼吸が繰り返されることで「夜間高血圧」と呼ばれる状態が引き起こされます。本来、夜間は血圧が下がるのが正常ですが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方は夜間も血圧が下がりにくく、朝起きたときに血圧が高い状態が続くことがあります。
この慢性的な負担が高血圧を悪化させ、心臓や血管に大きなダメージを与えるのです。
さらに、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の影響でストレスホルモンが過剰に分泌されます。
これにより血管が収縮しやすくなり、血圧が上昇します。その結果、高血圧の治療をしても薬が効きにくい「治療抵抗性高血圧」になりやすくなります。
こんな症状がある方は要注意!
- いびきをかく
- 睡眠中に呼吸が止まる
- 夜間、何回もトイレに行く
- 朝起きてもスッキリしない
- 日中の眠気が強い
- 高血圧の薬を飲んでも血圧が下がらない
もし、これらに当てはまる場合は、医療機関を受診し、相談することをおすすめします。
受診すると何をするの?
自宅でできる睡眠検査(睡眠ポリグラフィー)を行い、必要に応じて精密検査を実施します。
治療としては、CPAP(シーパップ)療法などがあり、睡眠中の無呼吸を防ぎ、血圧の改善が期待できます。
治療を受けることで、ぐっすり眠れるようになり、日中の眠気が解消されるだけでなく、高血圧の改善にもつながります。
まとめ
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と高血圧は深く関わっています。
「最近血圧が気になる」「朝の血圧が高い」「いびきが大きいと言われる」という方は、放置せずにぜひ一度、医療機関でご相談ください。
適切な治療を受けることで、ぐっすり眠れるようになり、日中の疲労感が減り、血圧の管理もしやすくなります。健康的で快適な生活を取り戻しましょう。
茅ヶ崎市のやまもと内科クリニックでは、睡眠時無呼吸症候群の方、睡眠時無呼吸症候群が疑われる方(いびきをかく、就寝中に呼吸が止まっている、日中に眠気があるなど)は、初診時の予約を電話(0467-40-4976)でおとりしております。